あっちじゃないから、こっちだと思う。ネットに慣れている人は「これかな?」と推測する。慣れていない人は「これではないな」と推測する。自慢じゃないですが、私は運転が下手です。運転技術もさることながら、道が全く解らない。「こちらはシブヤと書いてある。でも、渋谷には行きたくない。だから、反対方向の道に乗ろう」そうやっているといつの間にか迷っている。解りにくいラベルに出会ったとき、「まずクリック」という事をシニア層はしない。どうしよう、どこをクリックしよう・・・と悩んだ後、「あれではないでしょ、これでもないでしょ」とクリックをしないのだ。例えば証券会社の例。「手数料を探してくださいね★」というタスク設定に対し、じーっとウェブを見る。「えーと、どこを押したらいいのかしら」「ホームトレードって良く解らないでしょ、サービスというのは、なんかの特典でしょ、ラインアップというのはわからないし、となると、「マーケット情報かホーム?」(ホームは違うでしょ!)と思いつつ、ホームをクリックする人,2人。マーケット情報をクリックする人一人。「あれ、違ったみたい」「そうか、初めての方へ、を見ればいいんだ」と、出てきたのはこちら。「・・・・どこを見ればいいの?」と、結局消去法で進んでいく。「あれではない、これではない。」なぜなら、消去法のほうが安全なのだ。少なくとも、怖いところに行く可能性がない。君子危うきに寄らず。これは楽天証券のキャプチャー。シニア層がずっとこの中から手数料を探そうとして・・・結局ヘルプを押していた、という例。
ちなみに、楽天証券の手数料を見つけるまでに要した時間1分50秒、野村證券の手数料を見つけるまでに要した時間 3分9秒。Meネット証券の手数料を見つけるまでに要した時間 14秒。「滞在時間が長い事はイイコトだ」なんて、いえない現実です。3分間のイライラにがまんできるのだろうか?
(2004年12月14日)