ページが長くなると、ページ上部の表示のためにスクロールする手間を省くように、ページの下部や途中に「▲PageTop」などのリンクを設置することがある。ユーザーにとって意味がわかれば便利なリンクだが、シニア層にはほとんど利用されていないため、必ずしも必要な機能ではない。リンクラベルの表現によってはindexページに戻るものだと勘違いしている人も多い。
ウェブページでは「戻る」「前へ」「次へ」「上へ」「トップ」「ホーム」といった表現やその組み合わせでユーザーをナビゲートしようとすることがよくあるが、サイトによってその言葉の使い方が違うため、シニアにとってはその定義が曖昧に感じられ、操作の感覚をつかみにくい。
例えば、「トップページへ戻る」と「ページトップへ戻る」は、サイト制作者にとっては明確な違いのある言葉だが、シニア層はその違いを直感的につかむことが難しい。設置する場合、日本語で表記し、リンクの先頭に「↑」や「▲」のような上向きのアイコンを設置することで、ナビゲーションのイメージを表現する。
◆三井住友銀行
アイコンがあり、文言も理解しやすいように工夫されている例。
◆伊勢丹
英語での表記になっているため、意味を理解してもらえない。
◆Amazon.co.jp
文字のみで、アイコンがないため動きがわかりにくい。短いページの場合、ページトップへのナビゲーションリンクをクリックしても画面が変化しないため、「押せばページが変わる」と認識しているシニアには、不具合のあるサイトと捉えられてしまうこともある。ページの長さに合わせ、設置の有無を変更できるとなおよい。
◆日本マクドナルドホールディングス
短すぎるページにページトップへのリンクがあると、意味がないリンクがあることになるため、混乱を招く。