「スマートフォンって今はやってるでしょ?買おうか迷っているんだけど…」
「買うのは勇気がいいるけど、ちょっとだけ触ってみたいわ」
そんな方々のための『スマートフォン体験会』が、先週20日(金)に開催されました。
参加者は飛び入りも含めて10名。
約1時間半の体験会では、こんなことをやりました。
- 電源の入れ方と文字入力
- 『カメラ』で写真を撮って隣の人に送る
- 『マップ』で現在地からスカイツリーまでの道順を調べる
- 『Safari(インターネット)』を使ってわからない言葉を検索する
喜んで触っていたところ
皆さんにウケがよかったのは、こんなところでした。
・カメラで自分が映ると大盛り上がり
・写真を削除するときにゴミ箱が吸い込むようなアニメーションがおもしろい
・地図で「スカイツリー」と入れたらピンが上から降ってきた
・地図の隅を触るとページがめくれるように動く
UIという観点では、実世界と近い動きや例えは受け入れられやすいようです。
また所々の細かいトランジションの動きも、理解を促進しています。
中にはすでにiPhoneを持っている方もいらっしゃったのですが、
「ああ!こんなふうにすれば良かったんだあ~!」
「持っているだけで、全然宝の持ち腐れだったわ~w」
と、基本的な操作にも関わらず、とても嬉しそうなリアクションをされていました。
こういう反応を見て、改めて新しい製品を市場に出す際には、
「使えるようになる」ところまでをしっかり考えないといけないなと思わされました。
困っていたところ
一方で、多くの方が戸惑っていたのはこんなところでした。
・指でターゲットが隠れるので、思ったところをタップできない
・「ここを押してください」と言うと、ギューッと押し続けてしまう
・文字入力で「く」を打とうとしても「かかか」になってしまう
・知らない用語の入った設定を、訳のわからないままいじってしまう
やはりタッチパネル独特の感覚がつかめないことや、
ケータイ方式の文字入力が最初のハードルのようです。
そして、やっとの思いで操作を終えたあと、
ふと「難しい…。」とつぶやかれたりします。
『難しい』の本当の意味
今回の体験会を担当したスタッフが、終了後に書いた感想の一部を紹介します。
人は、聞き慣れないやりなれない事に対峙した時、そのストレスをぶつける言葉が「難しい」なんだと思いました。
だから、例えひとつのボタンをクリックするだけだろうが、ワンタッチだろうが、操作そのものがいかにシンプルであろうと、そのボタンを見慣れていなければ、「難しい」と吐き捨てるように言うのだと思います。
ユーザーテストなどを行っていても、
「難しくて私にはできないわ…」なんて口にする方もよくいらっしゃいます。
でもそんな方に限って、技術的にはよっぽど難しい「車の運転」なんかを
やすやすとされていたりするわけで。
『難しい』という言葉は、それが本当に難しいわけではなく、
たまったストレスを吐き出す1つの方法なんだな、ということが
この感想を読んでスッと腑に落ちました。
技術的には簡単なことなのにできないワタシ、
そういう「認知的不協和」状態を解消する魔法のワードが『難しい』なのかもしれません。
例えば今後のユーザーテストでユーザーが「難しい」と言った場合、
・なぜ難しいと思わせてしまったのか?
・それは慣れや学習によってクリアできないか?
ということを意識して分析しないと、本当の課題やその向こうにある大きなメリットを
みすみす見逃してしまう恐れがあるな、と改めて感じた体験会でした。
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