永遠の初級者

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初心者、初級者、中級者の明確な定義があるわけではない。
しかし、私が考える「初級者」と「中級者」には、
大きな溝があるような気がする。

長く使っている、続けているからと言って、
自動的に中級者・上級者になるわけではない。

ずっと初級者である、という人もいる。

例えば、私事ではあるが、陶芸を5年続けている。
自分自身は永遠の作陶初級者だなあと思っている。
中級者になるために、色々な陶芸展にいったり、本を読んだり、良い作品を鑑賞したり
すればいいことをわかってはいるが、やっていないから、永遠に初級者だ。

「うまくなりたいなー」といいながら、何もしていない。
マイ作陶道具すら購入していない。(教室のものを使っている)

自分で「まあ、これでいいや」と思っているから、
永遠に初級者なんだろうと思う。
プロになるわけじゃないし。趣味だし。
その「ま、いっか」が上達に向かわせない。

つまり、私が考える中級者への道には
「その道への興味・好奇心、もっと上昇したいという欲、そして疑問を持つ力」
が必要だと私は思っている。

永遠の初級者と中級者

永遠の初級者の特徴は、
・与えられた定型的な課題はこなすことができる
・自ら課題・疑問を発掘することはない(課題が与えられるまで待つ)
・自分の必要なところを掻い摘んで学習する(定型的な課題のみ対応)
・必要ない部分を自分で判断し、学習しない
・エラーが起きるとすぐに誰かに教えてもらおうとする
・定形外の課題には対応できない(考えることを止めてしまう)
・こうしたらどうなるかな、という応用を考えない
・もっと便利な方法はないかな、と思わない
・理由よりも公式を覚えようとする
ところにあるのではないだろうか。

反対に、中級以上になる人は
・その分野に好奇心を持つ(だから、周辺情報を苦なく学べる)
・もっといいやり方ができないか考える
・なぜ目の前の事象が起きたのか、疑問を持つ
・繰り返しを厭わない
・自分の理想に近づくために、何をすればいいか考えている
・周辺情報の学習を楽しく行う(例えば、陶芸であれば料理の盛り付け、料理、絵付けを学ぶ等)

ところにある。
書いていて、自分の作陶が上達しない理由がよくわかる。

良くある質問

「パソコンにもっと詳しくなるために、何をすればいいですか?」
と聞かれる。これは、とても答えるのが難しい質問だ。

あまりにも、漠然としている。
「パソコンのどんなことに詳しくなりたいですか?」

「色々です。」と回答が来る。

「どうやったらパソコンに詳しくなりますか」と聞かれるのも困る。
「とにかく、あんなこともしてみたい、こんなこともしてみたいと興味を持つことです」と
答えると、
「では、なにをすればいいですか」と聞かれる。

陶芸であれば、
「もっとうまくなりたいのですが、次は、何を作ればいいですか」
という質問である。

好奇心の感度が低いので、初級者から中級者へ抜けられない。

一方、中級者になる時には
「パソコンの○○をしりたい、何をすればいい?(お薦めの本はなに?)」
と、出てきた好奇心の芽を育てる質問が出る。

陶芸であれば、「茶碗を極めたいのですが、どうすればいいですか?」という風である。

この手の質問が出てきたら、その人は、もう、中級上級への道を歩んでいる。
後は、努力だけだ。

長く使っている=「中級レベル」ではない

「今のシニアは仕事で長く使っているからもう大分使えますよね」という質問を受ける。

何をもって”使える”と定義するのかが解らないので
非常に答えに窮する質問であるが、
多分、質問者は「応用が利く」ことを使えるという定義にしているのだろうと推測し
「うーん、そんなこともないんじゃないですかね」と回答する。

永遠の初級者は、いつも使っているサイトとボタンの配置が違うサイトを
「いつもと違って使いづらい」「いつもと違うから使えない」と答える。

弊社では、採用時のパソコンスキルチェックを請け負っているのだが、
「パソコン使えます」という条件で応募してきた方が、試験の際に
「いつも使っているパソコンと違うので使い方が解りません」と
言ってくることもある。

これくらい、わかるよね、は、大体わからないと思う

ウェブ担当者の「これくらいわかるよねー」というのは
大体、永遠の初級者は解らない。

ちなみに、永遠の初級者の口癖は
「私、得意じゃないから、しっかり教えてね」である。

常に教えてもらうことが前提なので
いつもと違う(本人にとって非定型な)ことは「解らない」でストップする。

永遠の初心者だから「教えてもらわないとできない」。

たいていのお客様は、永遠の初級者だと思って間違いない。

その方を対象に、システムをつくりこまなくてはいけない。