シニア層などのITに慣れていない人にとって、インターネットを使う際に意外と負担に感じられているのが、「『ID』と『パスワード』を決めること」です。

 

ちょっと考えてみてください。

あなたが普段使っているインターネット上のIDやパスワードが、突然使えなくなってしまったときのことを。

 

新しいIDやパスワードを考えるのに、結構悩みませんか?文字数制限があり、英数字やら大文字小文字を組み合わせ、他の人と同じにならず、自分が覚えていられそうなものを考えるのは結構面倒なことです。

今回は、新規Webサービス登録時のIDやパスワードを考えるという負担を、なるべく減らそうとしているのが伝わってくるサイトを紹介したいと思います。

 

IDにメールアドレスを使う

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山田養蜂場の会員登録ページでは、IDの入力欄近くに「PCメールアドレスをIDにする」というボタンが添えてあります。これを押すと、同ページで先に入力していたメールアドレスが自動で入力される仕組みです。

この方式であれば、IDをわざわざ考える必要がありません。

ただし少し惜しいのは、「ID」「PC」という言葉はシニア層にとってわかりにくい言葉です。「ユーザー名」や「パソコン」と書き換えるとよりわかりやすくなるでしょう。

またIDがなぜ必要なのか認識できていない場合も多く、次にサイトに来た時に「適当に決めたあれを何回も入力することになるとは思わなかった」と後悔される様子もよく見かけます。IDが何のために必要なのか、いつ用いるのかを少し補足してあげると安心です。

 

IDに電話番号を使う

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明太子のかねふくは、ユーザーを識別するのに電話番号を使っている珍しい例です。

電話番号であれば覚える負担は軽減されますし、「ID」などのイメージのつきにくい言葉を使用しなくても済みます。

ただ、登録画面で入力する段階では、こちらをユーザーの識別に使うということは書いていなかったので、一言あるとより親切ではないかと思います。

 

パスワードに「ひらがな」を使う

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再び山田養蜂場の例です。

通常のパスワード設定条件は、「4文字以上あればOK」と、他のサイトに比べて制限がゆるくなっています。もちろん、全て短いものに限定してしまうとセキュリティ上の問題が出てきてしまうので、通常の長いパスワードの設定も可能になっています。

 

また面白いのは、その下にある『かんたんパスワード』の設定です。こちらは「ひらがなでもOK」となっています。

英数文字は覚えにくく、メモなどをとった際に誤記されることも多いので、こうした小さな配慮はシニア層ユーザーには嬉しいのではないでしょうか。

 

初心者と上級者への対応は両立する

今回、特に山田養蜂場の登録ページでは、入力条件に柔軟性を持たせたり、任意項目を設けることで、ネットに慣れている人の使い勝手を害することなく、ネットを使い慣れていない人に配慮しているのが素敵だなと思いました。

 

このあたりのアプローチは、本ブログでもよく引用している『ヒューメイン・インタフェース―人に優しいシステムへの新たな指針』でも触れられています。

・うまくデザインされたヒューメイン・インタフェースでは、初心者向けと熟練者向けのサブシステムに分ける必然性が無くなるのです

IDやパスワード設定への配慮は、こうしたアプローチのひとつです。ぜひシステム設計時の参考にしてみてください。

 

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