ネットとかけて英語学習ととく
いまどきのシニア層は、会社でパソコンを使っていたから
パソコンを使いこなしているでしょう?
と、
今どきの学生さんは、英語教育をずっと受けているから
英語がしゃべれるでしょう?
は、似たような質問だと思っている。
どちらも、使わなければ忘れてしまう。
ネット利用になれた人には
「忘れる」という概念の意味が解らないだろうが、
少し間が空くと使いづらいサイトは、
シニア層にとってとても使いづらいサイトに戻ってしまう。
※使いづらい=必要な情報が探せない、買いにくいなどである。
たとえ、1週間前にそのサイトをがんばって操作していても、
しばらく時間がたつと、使い方をすっかり忘れてしまう。
なぜって、他にたくさんやることがあるから。
そして、使わなければ、忘れてしまう。
インターネットの利用率は年齢ごとに少し下がる
下記のグラフを見てほしい。
先日発表されたの通信動向調査
「過去1年間のインターネット利用率」である。
50~59歳の男性は利用率が9割を超している。
一方、60~64歳の方は会社でパソコンを使っている世代であるが
利用率は男性81.5%に、女性66.4%に、
65~69歳は男性69.3%、女性52.3%に下がっている。
会社でネットにつなぐというのは、「目の前にある、繋ぎやすさ」である
ところが、定年退職して自宅に入った場合、
パソコンは「電源を入れる」という行為をしなくてはいけない。
だから、自然と頻度が落ちる。
「やろうかな」は、「やらなくちゃいけない」より
人を動かす力が弱いのだ。
利用頻度も年齢ごとに下がる。
下記のグラフは、家庭内からのインターネット利用頻度だ。
自宅から接続している人でも、インターネット利用頻度が少しずつ落ちていくのが解る。
毎日やっていたことを、たまにしかやらなくなってしまうと
やっていたことも忘れてしまうし、
「学習」がきかなくなってしまう。
デジタルシニアという言葉に惑わされない
インターネットを利用するシニアは多いが
「デジタルシニア」という語感から感じられる
「ウルトラスマート」なイメージではない。
デジタルシニア、という言葉だけを聞くと、
ものすごく使いこなしているように聞こえるが、
使える、というのは使いこなすというのとは違う。
IT業界の方が考える「使える」ということと
一般的な「使える」ということには、大きな差があることも注意していただきたい。
だから、シニア層を取り込むECサイトを作る場合には
「慣れた人」の視線ではなく、
「初めての人」の視線も取り入れて!
リピーターのシニアの方が、毎回新鮮な気持ちでウェブサイトに対峙しても
ストレスなく使えるようにしなくてはいけない。
※ただし、来年あたりよりパソコンのネット接続比率は落ちてiPadなどタブレット端末の利用頻度が多くなるんだろうと推測。
そうすると、手軽さから頻度はパソコンより上がるかもしれない、とも思う。
パソコンの「電源入れてよっこらしょ」は、面倒くささのハードルを上げてしまうので。