先日、近所の銭湯に行った。
脱衣所では近隣にお住まいと思われる4,5名の中高年の方が
扇風機に当たりながら集会のようなものを開いていた。

その話題は
「インターネットで商品を買っているかどうか」

「私はねー、怖くて買えないのよ」と、一人が口火を切ったら
「インターネットで買えたらいいわよね
でも、壊れるとやだから息子に頼むんだけど、なかなかやってくれなくて」
「そうそう、○○さんはちゃちゃっとそういうのできるらしいわよ」
「あの人はすごいわねー」
「インターネット、便利よねえ…」
「いちいち頼むのが面倒だから、自分でできるようになればいいんだけどね」

なぜオカンは“機械”に弱いのか

彼女たちの発言・操作を観察していると
「怖い」という気持ちが、前に進ませるのをあきらめさせていることが解る。
とにかく、漠然とした気持ちが「怖い」に変わり、足を止めさせてしまう。
さらに「間違ったかも」などの“恐怖”が間違いを促進しているように見える。

基本的なインターネットのルール(クリック、プルダウン、ラジオボタンなど)を知らないというのもある。
老眼により視野が狭くなっているというのも大いに関係してくるが

・知らない言葉を見ると考えるのをやめる/勝手に解釈するので、「よくわからなくて怖い」
・「面倒」という一言で、勝手に読み違える、読み飛ばす。読み飛ばしたところが重要情報なので、「よくわからなくて怖い」
・パソコンでのインターネットの場合、手元の操作と目の先が離れているため、無意識に思いもよらないところをクリックしてしまい、怖い
・難しい!=怖いとすぐに思ってしまい、操作をやめてしまう
・画面の変化に気づかないため「勝手に変わって怖い」

機械自体というよりも、機械は怖いという思い込みが
より難しくさせてしまう気がする。

“機械”に弱いが、好奇心がとても強いオカン

パソコン教室に入会する方の一部に
「インターネットで自分で買い物がしたいから」という方がいる

「娘に頼むと時間がかかっちゃって」
「息子に頼むとまだ無駄遣いと怒られるから」

というのが動機。

好奇心は恐怖を凌駕する

オカンの好奇心の源は主にテレビ、井戸端会議である。

テレビで見て、「続きはウェブで」と言われると見たくなるのよ。
「テレビで見たあの商品がほしいの」
「ご近所の方が、○○をインターネットで買ったといっていたからそれが欲しいの」

そして、教室で買い物に付き合っていると、
通常、ネットに慣れている私達には思いもよらないところで引っかかってしまい
「買い方を教えてほしい」と仰る。

受講料を払ってまで購入したい「ナニカ」が
ECサイトの使い勝手により、補助がいないと買えない状態になってしまう。
しかし、そこまでして買いたいという気持ちを私は応援したい。
その一つは、受講生への手ほどきであり、もう一つはECサイトにおいて、オカンユーザーがミスしやすい所を減らすことでもある。

あなたのサイト、オカンは使えますか?

全てのサイトは、オカンが使えるようになればいいと思う。
機械への恐怖を乗り越えて、自由に使えるようになればいいと思う。

使いやすいECサイトは「オカンの選べる自由」
「息子のご機嫌をうかがいながら頼まなくても買える場所」だと思う。

ECサイトにとっての使いやすさとは、買いたい人にストレスを与えないということ。
選べる楽しさ、買い物する楽しさはその上に成り立っている。

オカン世代のユーザーテスト、ぜひ一度ご相談ください!

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