青春時代の違いから考える「シニアマーケティング」

「シニア」というとひとくくりにされがちだが、
同じ30代でも30歳と39歳の感覚が違うように、
シニアも年代によって随分感覚が変わる。

その「感覚」を養ったのは、自分が生きた時代。

モノが溢れている時代に生まれれば、モノに対する執着は少なくなる傾向がある。
モノが無い時代に生まれれば、モノを買うことに美徳を感じる傾向がある。
三つ子の魂100までというが、
若いころの環境が、その人の未来(老後)を作っていると感じる。
その時代による環境こそが「世代」なのではないだろうか。

そこで、世代を形成する
最も感受性が強いであろうと思われる年代「青春期」を15歳~22歳と仮定し、
現在の70歳、65歳、60歳の方々は
どういう青春時代を送ったのかを探ってみることにする。

70歳、混沌から成長へ。

現在の70歳の青春期は昭和32年~昭和39年。
(昭和33年が「ALWAYS 三丁目の夕日」の最初の舞台。)
15歳~22歳は戦後の混乱から、高度成長期への勢いを付けた時代。
物資不足から物が少しずつ増えて行き、国全体が「成長している」感覚になっている。
集団就職の時代でもあり、「色々な事ができる」ようになってきた。

流行:フラフープ、ロカビリー、ミッチーブーム
起きたこと:皇太子さまご結婚、有人宇宙飛行
流行語:太陽族、もはや戦後ではない、所得倍増、巨人・大鵬・卵焼き
流行歌:嵐を呼ぶ男、上を向いて歩こう、可愛いベービー、高校三年生

65歳、成長から「ゆたかさ」へ

現在の団塊世代でもある65歳前後の方の青春期は昭和37年~昭和44年。
(昭和33年が「ALWAYS 三丁目の夕日’64」の舞台。)
東京オリンピックあり、ビートルズの来日あり、成長一辺倒の時代から「選べる」豊かさを享受できるようになった年代でもある。

流行:ビートルズ、ミニスカート、アイビールック
起きたこと:東京オリンピック、三億円事件、アポロ11号月面着陸
流行語:ハイそれまでよ、新三種の神器(カラーテレビ、クーラー、自動車)、核家族
流行歌:君だけを、君といつまでも、星影のワルツ、恋の季節、三百六十五歩のマーチ、夜明けのスキャット

60歳、「ゆたか」から「個」の時代へ

現在の60歳の青春期は昭和42年~昭和49年ごろ。
(「20世紀少年」の子ども時代は1970年(昭和45年)頃)
大阪万博特需などもあり、1968年にはGNPが資本主義国家の中で第2位へ。
しかし、長引くベトナム戦争、三島由紀夫の割腹など、少しずつ「成長」一辺倒ではなく、豊かさゆえの迷いや不安が出てくる時代でもある。
物が増えた故に「選べる」ことができるようになり、「個」が少しずつ表現されるようになる。

起きたこと:三億円事件、安田講堂攻防戦、アポロ11号月面着陸、大阪万博、三島由紀夫割腹、よど号事件、あさま山荘事件、巨人V9、小野田少尉帰還、石油危機
流行歌:黒猫のタンゴ、圭子の夢は夜ひらく、17才、瀬戸の花嫁、狙いうち
流行語:オー、モーレツ!、しらける、脱サラ、ナウ、未婚の母

このように、同じ「シニア」という括りでも時代背景は全く違う。
だからこそ、シニアビジネスをするときには「シニア」とひとくくりにしてはいけない。

参考資料

戦前の方の視点による「昭和史」も参考になりますよー

  • Always 3丁目の夕日’64
  • ※イメージ写真は素材集の工場写真を昭和ジェネレーターで昭和っぽくしたものです。
    ※実際の昭和ではありませんのでご注意ください。