人は、それぞれの立場にいる
タクシーに乗って道案内?をすると、少なくない、タクシーの運転手さんに言われる。
「お姉さん、車乗らないでしょう」
実際、その通りである。
話を聞くと、私の道案内は歩行者の目線らしい。
建物、建物の特徴、お店の名前で道案内をする。
「先のファミリーマートで止まってください」等。
車を運転する人は、できれば信号単位で教えてほしいとのこと。
解ってはいるのだが、いまだにうまく道案内ができない。
歩行者と、運転者、この立場が違うと、道の見え方が違う。
男性、女性。
若者、シニア。
同じような立場に立った気分になっていても、
見えているモノ/見え方は全く違う。
たとえば、シニアと若者
若者にとって当然できることがシニアにとってはできない。
さらに、インターネットに不慣れなシニアと、
インターネットになれている若者では
見えているモノ、不安になっているモノは
全く質が違う。
「僕のカード情報は宙を舞っているんですか」とか
「運営者情報がしっかりしているというのはどこで解るんですか」とか
「これはクリックと書いてありますが、間違ってダブルクリックしたらどうなるんですか」とか
「どのタイミングから課金されるんですか」
とか、不慣れであればあるほど、
そして、年を取っていればいるほど、
様々な不安が募ったり
加齢により、画面の小さなパーツに気づかないなどの問題も含めて
操作が変わってきてしまう。
シニアと10年一緒にいても、未だにシニア層の「素朴な質問」に驚くことがある。
見えているモノが違うのだから、
同じものが見えていると過信せずに、
解る人同士の「解っているノウハウ」だけでサイトを構築せず、
ユーザーテストを行なうことで、
リアル利用者の視点から、サイトの問題点や修正点を
見つけていくことが重要なんだと思う。
(1年前からタクシーに乗る技術が進歩していないことに驚愕しつつ、1年前のブログより多少加筆修正/再掲。)
シニア層の生の声を生かしたマーケティングリサーチやシニア層のユーザーテスト、行ってます。
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