引き続き家計調査の食費支出に関する部分である。今回は、世帯年齢の増加に伴って支出金額の上昇率が高かった魚介類や野菜・海藻、果物に関して詳細をまとめた。
このグラフは、食料費のうち魚介類に関する支出金額を世帯人員一人当たりで計算したものである。世帯主の年齢の上昇とともに、どの項目(生鮮魚介・塩干魚介・魚肉練製品・他の魚介加工品)も支出金額が増えている。ただし60代以上の世帯では伸び率は低くなった。
また、次のグラフは魚介類のうち生鮮魚介と塩干魚介について、平均価格と購入数量に関して示したものである。購入数量に関しては、世帯の購入数量を平均世帯人数で割ることによって1人当たりの量を算出して示した。
購入数量については生鮮魚介・塩干魚介ともに60代世帯まで上昇を続け、その後は伸びなくなるという形であった。
平均価格に関しては購入数量ほどではないが世帯年齢の上昇に伴って伸びているということが分かる。20代世帯と70代世帯以上では生鮮魚介は20円、塩干魚介では30円弱の差がついている。
したがって、最初のグラフで見たような支出金額の増加度合いの大きさは、まず購入数量の伸びの影響が大きく、それに平均価格の堅調な伸びが掛かってさらに急になっているのだということが分かる。
■野菜・海藻・果物
野菜・海藻・果物も同じように、各世帯1人当たりの支出金額と、平均価格、1人当たりの購入数量の変化に関してまとめた。
まず、1人当たりの支出金額であるが、魚介類の場合と同じように60代世帯まで支出金額が全体的に大きく伸びている。またどの項目も、それ以上の年齢でも伸びているのが魚介類の場合とは異なる。
次のグラフは平均価格と1人当たりの購入数量に関して示したものである。
魚介類の場合と同じように、購入数量が大きく伸びている。平均価格は生鮮野菜も生鮮果物も、20代世帯と70代世帯~では5円ほどの差がついた。魚介類に比べると伸びていないが、これはもともと価格差がつきにくい品目であるためだろう。
■データ出典
総務省統計局 家計調査
家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表
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