先日リニューアルされた「はてなブックマーク」。
大幅なデザイン変更に対し、ネット上では賛否が分かれているようです。
【参考記事】
・はてなブックマークのリニューアルがいけてない5つの理由 - enator's blog
・はてブリニューアル賛成論
個人的には「あぁ、見づらくなっちゃったな…」と感じましたが、何となく不満を訴えても仕方がないので、今回はその原因をマミオン得意の「アイトラッキング分析」を用いて考えてみることにしました。
綺麗な「F字型」を見せる旧デザイン
まずはリニューアル前のデザインについて分析ができればよかったのですが、時すでに遅し。代理として、以前のデザインに近い以下のサイトで分析を行ってみました。
被験者は、30代男性である筆者1名です。いつものように、ホットエントリーをチェックする行動を行った結果がこちらです。
左側がヒートマップ、右側がゲイズプロットになります。
画像を見ると、各タイトルの部分を順番に閲覧しているため、綺麗な「F字型」が現れているのがわかります。多くの記事の中から、自分の興味ある記事を見つけようとする動きです。
「F字型」は、検索結果の閲覧時にもよく見られる視線の動きです。
【参考記事】
・軌跡は“F”を描く – U-Site
「F字が…描けません」
そして今回のリニューアル後のデザインではどうなったのでしょうか?
同じように、ホットエントリーをチェックする行動を試してみた結果がこちらです。
実際にやってみて、感じたことは以下の3点です。
右側が気になる
本当は「ホットエントリー」だけを次々とチェックしていきたいのに、記事タイトルを読んで視線が右に行ったタイミングで、右カラムの画像やアイキャッチの太線部分が気になってしまいました。
人気の記事の合間に、強制的に別カテゴリの記事を読まされている感覚です。
またカテゴリの見出しも目立たないので、一体何の記事なのか、よくわからないまま割り込まれているように感じました。
ブクマコメントを読んでいない
記事タイトルの間にあるブクマコメント。画像からわかるように、ほとんど読んでいません。
以前実装された「マイホットエントリー」の場合は、自分の知っている人がどんなコメントをしているのかが重要な意味を持っていたのでよく読んでいたのですが、通常のホットエントリーについてはそこまで気になりません。
また字の大きさも潰れるほど小さいので、無意識的に飛ばしてしまっているのかもしれません。
新着エントリのタイトルがガタガタ
下半分にある新着エントリですが、画像のあるものとないもので、タイトルの位置が変わってしまっています。
そのため、横方向にタイトルだけ見ていこうとした場合、視線が上下させられて疲れる感覚が残ります。
アイトラッキングは、「なんとなく見にくい」という感覚を表現できる
今回は時間がなく1名分のデータしかとっていないので、上記のデータはかなり偏った結果だと思います。
しかし、「なんとなく見にくい」という感覚をこうしてすぐにビジュアルに表現して確かめられるのは、アイトラッキング分析の大きな強みだと思います。
ちなみに今回のリニューアルですが、しばらく利用して慣れたあとでは見方も変わってくるはずなので、個人的には引き続き経過を見守りたいと思っています。
マミオンでは1名30000円からサクッとアイトラッキング分析ができるサービスメニューも用意していますので、ご興味のある方はぜひお問い合わせください。