シニア層と消費

シニア層と消費を語る時、
「散財するシニア」と「消費を抑えるシニア」の2分類が
混在していることが多い。

シニア層の市場をきちんと把握するためにも
今回は、家計調査や家計消費状況調査を利用して
シニア層の「ハレ消費」と「ケ消費」を紐解いていこう。

1人当たりの1月の消費額

2011年の家計調査より、50歳以上の世帯の平均支出金額を世帯人数で割ったところ、
50歳代は104,611円、60歳代は110,579円、70歳以上は105,749円となった。
30歳代80,604円、40歳代90,829円と比較すると
1人当たりの消費金額は上がっている。

交通・通信費は減る一方で
保険・医療費の割合が増える。
保険・医療費について、70歳以上で金額が減っているのは
後期高齢者になり、保険負担額が1割になったからだと考えられる。

項目の内訳は以下の通りだ。

(グラフ画像はクリックすると大きくなります。以下同様)

シニア層の「ケ消費」

定年退職後と退職前で大きく違うのは時間の使い方である。
退職前は、会社に行けば、お給料が出ていた。
仕事が忙しくても、時間消費は金銭収入となり、
自分の財布に反映される。

定年退職後は、会社がないので
時間消費は、金銭の消費に繋がる。

となると、なるべく安く・長く行ける場所
もしくは、少しでも消費ではなく、収入になる場所を探す。

そのため、「ケ消費」は時間対費用の効率が良い場所、
例えば、図書館であったり、1時間の利用料が300円の公民館なり
費用を抑えられる場所が好まれる。

「ケ消費」を促すにはそこそこ質の担保があり(ココ重要)
安くて長く遊べる場所が求められる。

シニア層の「ハレ消費」

シニア層の市場が大きい!と期待されているのは「ハレ消費」であろう。
25%程度を占めている「諸雑費」のうちわけは「こづかい(使途不明)」、「交際費」、「仕送り金」である。
この部分の分類は「ケ消費」よりは「ハレ消費」に近い。(仕送りは除く)

諸雑費の内訳は下記の通りである。
こづかいは年代が高くなるにつれて減っていくのに対し、
交際費はは増えていく。

外出機会は若いころに比べて減っているにもかかわらず
交際費が増えていくのは、人と会うたびに交際費が発生してしまうからだろう。

また、家計消費状況調査は、世帯を対象として、購入頻度が少ない高額商品・サービスの消費調査である。
家計消費状況調査を見ながらシニア層の「ハレ消費」を確認する。

家計消費状況調査の中で最も「ハレ消費」に相応しいのは旅行・スポーツだろう。

定年退職をした直後の65~69歳の旅行費は他の層を抜きんでている。
70歳を迎えたあたりから体力的に海外旅行が厳しいと言われるため
70歳までは海外旅行中心、70歳以降は国内旅行中心に
切り替えるシニアもいる。

ちなみに、購入頻度が少ない消費状況の年代別ランキングは以下のとおりである。

50~54歳 55~59歳 60~64歳 65~69歳 70歳~
1 私立授業料等(幼稚園~大学、専修学校) 私立授業料等(幼稚園~大学、専修学校) 自動車(新車) 自動車(新車) 家屋に関する設備費・工事費・修理費(外装)
2 移動電話(携帯電話・PHS)使用料 移動電話(携帯電話・PHS)使用料 移動電話(携帯電話・PHS)使用料 歯科以外の診療代 歯科以外の診療代
3 自動車(新車) 自動車(新車) 家屋に関する設備費・工事費・修理費(外装) 葬儀・法事費用 家賃
4 家賃 家賃 家賃 家屋に関する設備費・工事費・修理費(外装) 家屋に関する設備費・工事費・修理費(内装)
5 自動車(中古車) 家屋に関する設備費・工事費・修理費(外装) 歯科以外の診療代 移動電話(携帯電話・PHS)使用料 葬儀・法事費用
6 補習教育費 自動車整備費 家屋に関する設備費・工事費・修理費(内装) 家屋に関する設備費・工事費・修理費(内装) 自動車(新車)
7 国公立授業料等(幼稚園~大学、専修学校) 自動車整備費 移動電話(携帯電話・PHS)使用料
8 自動車整備費 歯科以外の診療代 自動車整備費 信仰関係費
9 家屋に関する設備費・工事費・修理費(外装) 家屋に関する設備費・工事費・修理費(内装) 自動車保険料(任意) パック旅行費(国内) パック旅行費(国内)
10 自動車保険料(任意) 自動車保険料(任意) 自動車(中古車) 信仰関係費 自動車整備費

シニアの消費心理の種類を探れ!

年金生活(他家賃収入等)になると、入る額は決まってしまう。
その中で楽しく、充実した毎日を過ごすために、
遣り繰りをしていることも多い。

例えば、先日弊社パソコン教室に入会した男性は、
ネットで旅行を安く・何度も行くために、ネットの使い方を学習したいといい
その他、70歳代女性は買う時に比べて節約するためにネットを駆使していると言っていた。

自身の商品がシニア層のどの部分の消費にあたるのかによって
商品の打ち出し方を変えていく必要がある。
データは以下のものを利用しています。
2011年 家計調査
2011年 家計消費状況調査