私は、とても運動音痴である。
特に、跳び箱とか、ハードルとか、飛びもの系は苦手中の苦手である。
飛ぶ前に躊躇してしまう。
そして、激突する。もしくは、跳び箱の上に座る。
外から私を見ていたら
なんでそんな簡単なことができないのだろうと思うだろう。
私も、友達が跳び箱をぴょんぴょん飛んでいるのを見て
簡単そうだなあと思い、実行し、
跳び箱直前で躊躇し、そして、激突する。
#YOUTUBEにアップしたら再生回数1万回は超えるくらいの面白シーンである。
心も加齢により、運動音痴(?)になる。
年を取ると、ハードルを飛び越える前に躊躇してしまうのだ。
若い人は、面白いことがあると、
ぽーんとハードルを飛び越えてしまう。
面白そうだな、飛んだら気持ちよさそうだな、と思い切りよく
ぽーんと飛ぶ。
面白いという形が明確に見えなくても、
おもしろそうだという想像力で飛ぶことができる。
しかし、年を取るとそういうわけにはいかない。
思い切り、飛べなくなるのだ。
面白そう、で、飛べない。
飛ぶ前に躊躇する。そして、足を止める。
(私のように激突はないが。)
なので、斬新なサービスなどには、シニア層は飛びつかない。
自分がそれを使ってハッピーになっている姿が
すーっと想像できるまでは、そのサービスの直前で足を止めてしまう。
どんなにいいサービスでも
その良さは斬新が故に、受け入れられないこともある。
シニア層へのサービス提供者はハードルを下げる必要がある
サービス提供者がやらなくてはいけないことは
跳び箱の段数を低くするか
跳び箱の前にゆるやかな坂を作り、跳び箱だと思わせないことだ。
具体的には
機能の少ない廉価版や、シンプルな機能の同じものを提供し
使うハードルを下げるか、
使うまでの道筋を作って、事業者側が提供するか、のどちらかである。
作ったー!さあ、使い方はあなた次第!というのは
後回しにされてしまいがちなので
使い方の提案をし、こういう風にも使えるよ、
あなたのためのサービスだよ。ということを伝えなくてはいけない。
その際に、ユーザーの声を聴かずに
階段の設置方法を間違えたりすることだけは避けなくてはいけないと思う。
アンケートは、確かに数値が出るので安心できる結果にはなるが
それ以上に、だれのためのサービスかを考えて
その誰かが、何を思っているかということを
きちんとヒアリングしなくてはいけない、と思う。
私自身も、年間、何百人とシニア層と喋っているが
話す度に発見がある。
シニア層の中の、何がハードルなのか、
そのハードルは、何でできているのか
そのために、どう階段を設置すればいいのか
その答えは本人の中にしかない。
シニアマーケットをお考えの方は、その点を留意した方がいい。