人は、さまざまな「知らないこと」に直面する。

その「知らないこと」は、
判断しなくちゃいけないことであったり、
覚えなくちゃいけないことであったり、
知らなくてもいいことだったりする。

「知らないこと」に出会った人々の行動を知ることで
企業が提供する情報が、ユーザーにとって「知らないこと」だった場合に
どのようにユーザーが行動をするのか
また、回避される場合にはどう対処するべきなのかを
考えるきっかけになればいいと思う。

AISASが、ユーザーが興味があり、比較的ポジティブなモデルであるとしたら
今から書くのは、めんどうを嫌う、迷う人間のモデルであり、
アクションを起こさない理由を並べているものである。

Step1 興味が湧きましたか。


新しいことに出会ったとき、人は

・それについて知りたい!
・別に知らなくていいや

という考えに至る。

・別に知らなくていいや
という考えの裏には、

「興味が湧かない」
 (1)新しいものは基本的に嫌い(なくても生きていける)
 (2)他に興味があるものがあって、今はほかに興味が持てない
 (3)感情を揺すぶられない

が存在する。

(1)、(2)は、正直対処しようがないが、
(3)は表現で心を動かすことができる。

Step2 もっと知りたいですか。


興味を持って、もっと知りたいと思うかどうか、が大きい。
「ふーん」と思っても次のアクションを起こさないことはよくある。
興味を持ってもアクションを起こさない理由はなんなのだろうか。

2-1)今までの経験に照らし合わせる
そのアクションが起きた時に、今まで自分がそれを経験したことがあるか
照らし合わせる。
照らし合わせて、似たものであれば、もっと知りたいと思うことができる。
しかし、全く知らないものである場合、知ることすら面倒だなあと思う。

→「○○のようなものだ」とたとえることで、もっと知りたいと思わせることができる

2-2)自分に得になりますか
それを知ったことで、得になるのであれば、もっと知りたいと思い、
それを知っても大して特になりそうでなければ、「ふーん」で終わってしまう。

→自分自身の得になりそうだ、と思わせる。

Step3 みんな知ってるか


話のネタになりそうだ、得になりそうだ、
もっと知りたい、と思って、調べるにしたがって
知らない言葉やら、知識やら、いろいろな障壁が生まれる。

ああ、難しい。そこで、諦めてしまうかどうかは、
実は、周りに、同じような仲間がいるかどうかがかかわってくる。

「○○って知ってる?」
「ああ、それって××って意味らしいよ。でも、興味ないけど」
「知らなーい」
「聞いたことあるけど、知らなーい。使ったことなーい」

そんな言葉が並ぶと、
一気に「知りたい欲」「追及したい欲」がなくなってしまう。

「僕は興味があったけど、みんなも知らないし、まあいっか。」

なのである。

また、周りが使っていない、知らないため、
使わずに忘れてしまうということもある。

興味を沸かせるだけではなく、興味を持続させ、アクションにつなげる

特に、都会に住む人は、ちらつかされる興味の数が多すぎて
人は思った以上に、興味を持たない。

また、興味を持ったとしても、
次なる興味が表れてすぐに忘れられてしまう。

随分前、「『いつかやる』は、一生やらないよ!」と、まじめな友人に言われたが
「いつかやる」は興味のきっかけであり、いつかやろうと思ったことは、とても重要だ。

そして、そのいつかやる、が「いつやるの」に引き起こすのが
プレゼンテーターである提供者側の企画であり、
その「やってみようかな」を「やってみる機会・きっかけ」に出会うまで
持続させることも重要なのだ。

興味を持ってもらうことだけじゃなく
興味を持ってもらってから忘れられないこと、
興味を持続させること、

これをもう少し意識するだけで
シニアマーケットの攻め方が変わってくるのではないだろうか。

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