マミオンでも定量調査によく利用している、セルフ型ネットリサーチサービスの「Fastask(ファストアスク)」。
先月、こちらで「シニア男性のライフスタイル」に関する自主アンケート調査結果が発表されていました。
今回はこちらの結果からいくつかを取り上げ、普段から教室で目にする光景と照らし合わせながら、シニア男性の生活の一部を探ってみたいと思います。
【データ出典】
・調査名 :シニア男性のライフスタイル調査 | Fastask(ファストアスク)
・調査期間: 2013年1月16日(水)~2013年1月17日(木)
・調査対象: Fastaskのモニタのうち、60歳~74歳の男性900名
ネットを利用するシニアの6割以上から支持される「スマートフォン」
次のグラフは、年代別のスマートフォン所有状況/購入意向です。
ネットアンケートなので回答者の偏りはかなりありますが、60代前半では回答者の3割近くがすでに所有しており、購入意向と合わせると7割にも達します。
ちなみに教室の生徒さんで言うと、だいたいスマホ所有率は2%くらいでしょうか。ただ興味を持っている方はとても多く、購入意向は同じく高いように思います。
また次のグラフは、年代別のタブレット端末所有状況/購入意向です。
スマホに比べると、全体的にポジティブな割合が下がっている様子が見てとれます。教室に通うシニア層の方々は、タブレット端末を目にすると「やっぱり大きい方が使いやすいわね」と反応される方が多いので、少し意外な結果だなという印象を持ちました。
個人的には、通話&メール用として「ガラケー」を持ち続け、家でホコリを被っているノートパソコンの代わりに「タブレット端末」を手に入れるという組合せが、シニア層ユーザーには一番しっくりくるのではと思っています。
マスメディアの影響を大きく受ける購買行動
次のグラフは、タブレット端末保有者がそれを購入したきっかけを表しています。
合わせて5割程度の方が、「マスメディアからの情報」をきっかけにして購入したと回答しています。これは教室でよく耳にする話とも合致します。
また70代に注目すると、「プレゼント」という回答がグッと増えていたり、電子書籍用に購入するという意見も多いのが興味深いところです。シニア層の読書好きには、電子書籍や新聞が読めるという点がフィットするのかもしれません。
ゲーセンよりもカラオケが人気
次のグラフはITとは少し離れ、日常的に利用する店舗についての複数回答結果です。
ここで意外と健闘しているなと思ったのが「ネットスーパー」です。利用率が2割というと、若い人より高いのではないでしょうか。シニア層のネット利用のモチベーションの一つとして、ネットスーパーの存在感が増してきているのかもしれません。
また最近のニュースでは、シニア層が「ゲーセン」に殺到しているという光景がよく紹介されていますが、こちらのアンケート結果ではそれをあまり感じられません。その代わりとして、シニア層に人気の娯楽の一つが「カラオケ」でしょう。教室に通う生徒さんの中にも趣味にされている方が多く、よくスナックやパブに歌いに行くと聞いています。
定年後はゆっくりしたい?
次のグラフは、定年退職後に行いたいことの複数回答結果です。
一番人気はやはり「夫婦で旅行」ですが、年齢と共に割合は下がってしまっています。一方で「一人旅」は少し上がっているのが面白いところです。
様々な方にヒアリング調査をしていると、アクティブで充実した生活をしている方ほど、「夫婦一緒の行動にこだわりがない」ようです。それぞれが好きなことを自由にやれている方が、満足度が高くなるのかもしれません。
また「事業を始める」「再就職する」などの働き続けたいという意見は、合わせて2割ほどです。それより、「ボランティア」で無償で活動するという方が人気というのは、この年代ならではの特徴ではないかと思います。
定量調査と定性調査をバランスよく!
シニア層のマーケティングリサーチを行う際は、「定量的側面」と「定性的側面」の両方からのアプローチが大事になります。
マミオンでは、パソコン教室を運営しているからこそできるリアルな定性調査を得意としていますが、こうした定量調査のコーディネートももちろん可能です。
今回の記事のように、出てきた数値に「意味」を持たせたレポーティングができますので、ぜひご活用ください。