介護情報サイトを利用する多くの方は、「急に親の入居先を探すことになっちゃって…」というように、予備知識がほとんどない状態でサイトに訪れます。
そんなとき、特に最初に面食らうのが、「介護施設の種類」です。主だったところでは、次のようなものがあります。
・介護付有料老人ホーム
・住宅型有料老人ホーム
・健康型有料老人ホーム
・サービス付き高齢者向け住宅
・高齢者向け賃貸住宅
・グループホーム
・特別養護老人ホーム
・老人保健施設
・療養病床
一見、同じような名前ですが、その種類によって入居条件や料金、医療行為の可否などの違いがあります。
介護情報サイトには、こうした違いを説明するコンテンツが設けられていることが多いのですが、その説明の仕方も千差万別です。今回はどうすればわかりやすい説明ができるのか、そのヒントを介護情報サイトから見つけてみましょう。
主要サイトの「施設の種類一覧」ページをチェック
みんなの介護(Link)
よくある「リスト型」の一覧です。各項、概要を3行ほどにまとめて表示しており、一見問題ないように思えます。
ただユーザーが知りたいのは、「結局私はどれを選べばよいのか?」ということです。1つ1つを説明する事は大事ですが、その選択に直結しない情報まで強制的に読まされるのは負担であるとも言えます。
介護DB(Link)
『みんなの介護』のリスト型よりも、コンパクトな配置になっており、一覧性が上がっています。
しかし「タイトル」+「概要」という構成は『みんなの介護』のものと変わらず、結局リンクを次々とクリックして詳細を確認する必要が出てきます。
HOME'S介護(Link)
『HOME'S介護』の一覧では表組で説明されており、項目ごとに比較検討しやすい形になっています。これであれば、「○○なら入居できそうだ」「○○と△△に絞って探してみよう」という判断が容易になりますね。
「知りたいことだけ知れればいいよ」
このセリフ、実はシニア層のユーザーテストの際によく聞かれる言葉なんです。
今回の介護情報サイトで施設検討を行う際、ユーザーの知りたいことは、「結局私はどれを選べばよいのか?」という部分です。いくら各種類について膨大な説明文を掲載していても、いま知りたいこと以上の内容には興味を示してもらえません。
またシニア層のユーザーは、パソコンのディスプレイ上で長い文章をじっくり読むのは苦手という方が多いです。
以上のことから、『HOME'S介護』の表組説明の例は、ユーザーがいま知りたいことにフォーカスし、長い文章を読まなくてもそれに回答できている良い事例だと思います。
介護情報サイト以外でも、比較検討要素のあるコンテンツでは、表組を積極的に活用してみてはいかがでしょうか?