シニア層と孫

最近「育G」なるものが話題になっている。
シニアビジネスを始めたいと、弊社にご相談いただくのも
殆どが「孫に甘いシニア」の像を抱えて持っていらっしゃる。

実際、どうなのだろう。
しかし、データだけでは、シニア層が活き活きと浮かび上がってこない。
実際の声と、データには少し温度差がある。

確かに、孫の育児への関心は増加しているように見えるが、
孫の数が少ないので、集中しているだけのようにも見える。

消費についても、購入して与えれば喜んでもらえる(楽)というのもあり、
子ども夫婦との付き合い方の変化などが
孫とシニア層の関係に変化を与えているのかもしれない。

さらに、息子の子か、娘の子かでもだいぶ対応が変わるようだ。
子どもの年齢でも孫との関係は変化していく。

今回はざっくりと孫に対するシニア層のタイプを挙げてみよう。

孫はかわいい!派

<タイプ1:孫だけが生きがい>
アクティブシニアの中には少ない。
基本的には「娘の子ども」。孫中心に生きている。
孫を愛しているので、孫がなつかなくなるとぽっかり穴が空いてしまう。
見た目、頭の良さ、従順さも依存度が変わる。

<タイプ2:あの頃できなかった子育てもう一度>
男性に多い。
自分の子どもが小さいころに子育てに参画できなかったために
もの珍しそうに子育てに参画する。
しかし、泣かれたり、予想外のことが起きると基本的には人任せ。
「子どもはかわいいよなー。成長していくのが見れるもんなー
かあさん、泣いてるよ!どうにかしてよ!」

基本的にはおもちゃのようなイメージ、責任のない子育てを楽しむ。
少し飽きっぽい。
女性の場合、小さいころは昔を思い出してかわいがるが、子どもの成長と自分の加齢に伴い、体力温存に走る傾向がある。

<タイプ3:孫で勝負する>
シニア女性に多い。

孫が好きよ!というタイプの方のほとんどはここ。
自分の子どもの学歴のように、孫の有無や かわいさで他人と勝負する。
そのため、孫自慢が多いように見える。

孫がいることがステイタスのタイプである。

「うちの孫の写真見る?かわいいのよ。うちわも作ったのよ。」
見た目がかわいいことが最高の切り札。

<タイプ4:うちの孫、僕のモデル>
写真が趣味の男性に多い。
孫の写真を撮るのが大好き。ファインダーを通して孫を愛している。
孫の表情が好きで、孫の写真ばかり撮っている。

孫の面倒を見ている派

<タイプ5:孫を見ざるを得ない>
子どもやその配偶者が仕事をしている場合、孫を見ざるを得ない人がいる。

自分の子どもたちにしたようにしっかり教育をしようとする
タイプの両親(祖父母)は若い世代(50歳代後半~60歳代前半)に多い。
年を取るにつれて孫の面倒を見るのが体力的に大変になってくるため、なるべくおとなしい遊びをしたがる。

孫よりも自分

<タイプ6:孫よりも自分が大切>
孫の数が増えてくると、面倒を「見させられる」ことが増え、孫の面倒で体力を使うより自分の趣味に生きたい!と思うようになる。
孫を見ることはあるが、極力それを避けたいと思っている。
決して孫が嫌いなわけではない。
子ども家族との関係も良く、干渉は少ない。
だが、干渉が少ないからこそいい関係ができていると考えており、できれば孫べったりな生活はしたくないと考えている。

<タイプ7:孫が来ると大変…>
高齢出産が増えるにつれて、祖父母の年齢も上がってきている。
そのため、孫が遊びに来るのは嬉しいが、「大変」という気持ちの方が強い場合もある。

「孫が来ると可愛いくて嬉しいんだけどね。3日もいると1週間寝込んじゃうのよね。」
「昔はよかったんだけどね。大きくなるとどうしても、大変でしょう。」

以上のように、シニアと孫の関係はいろいろである。

どの層に対してどうアプローチするかを考えながら
シニア層×孫の市場を考えていく必要がある。

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