インターネットは楽しいばかりではなく、依然として犯罪等の問題も存在し、利用者の中には不安を抱える人もいるのは当然だろう。

下のグラフはインターネットを利用していて不安を感じるかどうかを調査したものである。対象は過去一年間に少なくとも一度はインターネットを利用したことのある世帯である。

まず、世帯主年齢が上昇するにつれて無回答が多くなっているのに気がつく。それと同時に「対策を行っているのでそれほど不安を感じない」「対策を行っているが少し不安を感じる」といった項目の割合が大きく減少しているのも見て取れる。

まるで、「それほど不安を感じない」あるいは「少し不安を感じる」といった不安と安心のグレーゾーンから、「分からない」という層に遷移しているかのようだ。

無回答の意味するところは想像するしかないが、不安を感じるでも感じないでもなく「分からない」というのが正直なところなのだろうと思う。

高齢世帯ではインターネットセキュリティに関しての知識に乏しいなど、きちんとした判断を下せない状態なのではないか。

上記の不安の内容に関しても同様に調査が行われている。調査対象は上の調査で「不安を感じる」「対策を行っているが少し不安を感じる」と回答した利用者である。

どの年齢世帯でももっとも多い不安の内容は「個人情報保護」あるいは「ウィルス感染」である。そして「セキュリティ対策の程度」が60%前後と続いている。

確かにセキュリティ対策はどの程度行えばよいのか不明確であり、不安に感じるというのも分かる。しかしこれはどこまで行ったとしても100%OKという状態が存在しない。インターネットの便利さを享受する限り、誰もが常に関心を払う必要があることなのだ。

高齢者にとってそれは大変なことかもしれない。自前で知識を仕入れるのが厳しければ、詳しい人に頼ってよいだろう。とにかく無関心ではいけないという点のみ心に留めておくことが望まれる。

データ出典
通信利用動向調査

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