興味範囲の収束過去1年間のインターネットを通じた物品やサービスの購入は以下のグラフのようになった各年齢層において、面の幅が購入率を表す。このグラフはそれを積上げたものだ。このグラフによると、40代が様々な商品やサービスを購入するピークであるようだ。そこから60代までは、どのジャンルのモノもサービスも購入率がほぼ単調に減少し続ける。そして70代になるとほぼ飲食良品と旅行関係であり、それに加えて若干のパソコン関連と金融取引があるだけである。このことから、シニアの興味の範囲が狭まっていることが窺える。80年代に入ると書籍・DVD・CDとチケット・クーポンが大幅な回復を見せるが、その代わりに飲食良品と旅行関係がごく微量になってしまう。やはり基本的な傾向は70年代のそれと違わず、シニア層では興味範囲が収束してしまうことを表す結果となっている。では次に、インターネットに使用した機器別に、購入した物品とサービスの種類を見てみる。この二つのグラフから見て取れる点をいくつか挙げてみたい。①パソコンを使用した方のグラフが、上で出てきたグラフと酷似している②パソコンと携帯電話だと、携帯電話の方がスケールが小さい(どの物品・サービスも、パソコンと比べて携帯電話からはあまり購入されない)。③購入率のピークが、パソコンでは40代だが、携帯電話では20代と早い。④携帯電話の方がシニア層における購入率の収束が顕著であり、加えてパソコンに比べ早い。⑤共に、60代頃からのパソコン関連物品の購入率の上昇①②からいえることは、インターネットからの購入はやはりパソコンが主流であるということだろう。実際、パソコン側と携帯電話側の標本数(つまり15歳以上のインターネットからの購入経験者数)にも約3倍という大きな差が出ていることから考えてもこの結論は妥当であると思う。そしてシニア層でもその傾向は同じだ。やはりパソコンの場合、購入したい商品が大きく詳しく画面に表示されるという利点がある。それに比べて携帯電話ではディスプレイのサイズの限界があるため、商品が小さくて詳しくは見えづらい。シニア層にとってこのことは、携帯電話への移行障壁を高める要因のひとつなのだろう。ソース:総務省情報通信統計 平成19年通信利用動向調査

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