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シニアの間でも一般的になりつつあるインターネットショッピング。

株式会社バルクの調査によると、ネットショッピングの年間平均利用額は20代女性の「63,014円」に対し、60代女性は「226,089円」と、なんと4倍近い開きがあるとのことでした。

インターネットショッピングに関する調査(レポセン)

調査方法:Webアンケート方式
調査対象:20代~60代男女(バルクルーメンバー)
アンケート参加者数:合計1,045人
調査日時:2015年1月22日(木)~1月27(火)

ネットリサーチということで年代が上になるほど母集団の偏りはあるものの、非常に興味深いこの結果。ネットショッピングについて年代別に深堀りしている調査は貴重ですので、今回はその中身をシニア視点で確認していきたいと思います。

 

いまどきシニアはネットショッピングにハマりやすい?

次の図は、直近1年以内のネットショッピング利用経験を表したグラフです。

画像参照:レポセン(株式会社バルク) 以下同じ

ご覧のように、男女とも、20-30代より40-60代の方が高い数値が出ていることがわかります。

さらに次の図は、前問で「直近1年以内に利用した」と回答した方の利用回数分布と平均回数を表したグラフです。

こちらでも、年代が上がるほど、いわゆる”ヘビーユーザー”が多く見受けられ、平均利用回数は男女とも50代でピークとなっています。トップの50代女性では18.1回。月に1-2回の買い物を楽しんでいる様子がうかがえますね。

20-30代の若い年代よりも、その上の年代の方がネットショッピングをたくさん利用しているというこの結果、意外だと思われる方も多いのではないでしょうか?

もちろん年代が上がるほどITリテラシの偏りがあるというネットアンケートモニターの特性は考慮しなければなりませんが、それでも個人的にはインパクトのある結果だと感じました。

 

際立つシニアの「優良顧客」ぶり

次の図は、性年代別の年間利用額の分布、平均額、平均単価を表したものです。

これを見ると、さらにシニアの「優良顧客」ぶりが際立っているのがわかります。年間平均利用額トップの60代女性では、その額なんと22.6万円。これは最下位だった20代女性のおよそ4倍弱にもなります。

この差を詳しく分解してみると、利用回数はおよそ1.5倍、平均単価はおよそ2.5倍。一度ネットショッピングの味をしめたシニア顧客は、その便利さからリピート傾向も高く、また高額な商品を買ってくれやすいのです。

リスティング広告などで同じ100人を集客するのであれば、当然こうした「優良顧客」を狙うことも多くなるでしょう。また同時に、来た人を取りこぼさないための施策も重要になりますね。

 

『ニッセン』『ベルメゾン』のカタログ勢が強し!

さて、意外とネットショッピング大好きなことが判明したシニアは、どこのサイトで購入しているのでしょうか?

次の図は、ネットショッピング利用サイトを男女別に表したグラフです。

続けて次の図は、上位5つについて性年代別に表したグラフです。

こちらのグラフからは、楽天とAmazonはどの年代からも人気ですが、どちらかと言うとシニアは楽天、若い人はAmazonを利用する傾向があるように見えます。

また注目したいのはカタログ通販大手の『ニッセン』と『ベルメゾン』の健闘ぶり。こちらは30-60代女性の支持が、他の年代と比べて圧倒的に高いのです。カタログ通販で慣れ親しんだブランドへの信用や豊富な品揃えが、そのままネットでも購入する安心感につながっているのでしょうか。

ちなみに2014年の別の調査では、ここ4年間で30-50代女性においてネット通販がカタログ通販を逆転したという結果も報告されています。

冒頭でも触れたこの性年代の高い年間利用額は、こうした「元カタログ通販愛好者」の方々が、こぞってネットにシフトしてきている影響があるのかもしれません。

 

優良顧客を取りこぼさないために

今回のアンケート結果から、ネットショッピングのシニアへの浸透、および「元カタログ通販愛好者」のネットシフト等によって進んだ「優良顧客」ぶりが垣間見えました。

カタログ通販だけではなく、今後は生協や食材宅配サービスなどに慣れ親しんだ層もネットに流れ込んでくることが予想できます。そこでネットショッピングの味をしめた彼らは、そこからさらに多様な商品へと買い物対象を広げてくるはずです。

あらゆるウェブサイトは、今後こうしたシニア層をカバーしていかなくてはなりません。こうした優良顧客を逃してしまわないためにも、ぜひマミオンのブログ記事を参考に、サイトのシニア対応を進めてみてはいかがでしょうか?

 

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