BAKOKO CDS 2F Meeting Room Inside LAndscape
BAKOKO CDS 2F Meeting Room Inside LAndscape / BAKOKO

定性的マーケティング調査手法としてメジャーなものの一つが、「座談会」「グループインタビュー(グルイン)」です。

マミオンでもこうした調査のご相談をいただくことが多いのですが、「グルインお願いできますか?」というご質問には、「グルインより、1対1のインタビュー(デプスインタビュー)の方が絶対おすすめですよ!」と返答することが多いです。

今回はその理由について、インタビューを「する側」と「される側」の両方の面から考えてみたいと思います。

 

グルインは、しゃべり足りない

先日、他社が主催するグループインタビューに参加者側として私自身も出席する機会がありました。今回は司会者1名に対し、参加者が5名です。インタビュー時間はおよそ2時間でした。

2時間のうち説明や雑談の時間が合わせて30分ほどはあったでしょうか。そうすると、残りを参加者で5等分した「18分間」が、一人の持ち時間という計算になります。

2時間拘束されて、会話ができたのは18分。

そして必ずしも参加者が均等に話ができるわけではないので、私の体感的にはこの半分くらいしか話せていないのではと思いました。せっかく来たのに、言いたいことはたくさんあるのに、それを十分に吐き出せないというフラストレーションがずいぶん溜まってしまいました。

 

グルインは、遠慮する

私が参加した先のグルインですが、いきなり初対面の人5名に囲まれるわけですから、やはり最初はシーンとした重たい空気が流れていました。

特に前半の1時間ほどは、どの参加者も聞かれたことしか話しません。私自身も自分から話し出すことはなく、名前で指名されたときのみ返答するようにしていました。

また参加者の多くが同意するような問いかけに対して、もし自分だけ考え方が違ったとしても、それを言い出すのは結構な勇気が必要になります。この状態が続くと「声の小さい人」の声がますます小さくなり、結果に偏りが出てしまう恐れもあります。

 

グルインは、突っ込めない

一般的にグルインでは、司会者が全員に向けて問いかけをして、それに対して参加者が順番に答えていくという進め方がよく見られます。

対面のインタビューの利点の一つに、返ってきた回答に対して「なぜ」「どうやって」「具体的には」などと深く聞けるということが挙げられます。しかしグルインの場合、発言を次へ次へと回していかなければならないこともあり、こうした「深さ」を追求したインタビューを行うことは難しくなります。

 

「アンケート」と「1対1インタビュー」を組み合わせよう!

例えば「1グループ5名のグルインを6セット行う」という調査は、一見とても力が入っているように思えます。しかし前述の理由などから、当たり障りのない"表面的な"発見のみで終わってしまう可能性も高いです。

こうした場合、まずは「アンケート」などで全体像を把握したあと、さらに「1対1のインタビュー」数名で深さを追求していくというように、役割をハッキリと分けて実施するのがオススメです。

 

余談ですが、マミオンで1対1のインタビューを実施すると、参加者の方から終わりがけに「こんなにしゃべっちゃっていいのかしら!ごめんなさいねぇ。でも楽しかったわ~!」と言っていただくことが本当に多いです。

特に普段人とおしゃべりする機会が少ないという方にとっては、1対1で話を一生懸命聞いてもらえ、さらに社会に役立つことをしていると感じられるインタビュー調査は、まさに「三方よし」の事業だと思います。

インタビュー調査については、こちらのサービスメニューにも詳しい内容やアドバイスをまとめていますので、ぜひご参考にしてください。

 

Follow me!