先日、『Yahooカレンダー』がリニューアルされました。

マミオンの運営するパソコン教室では、生徒さんの予定の一部をこちらのサービスを使って管理していました。しかし今回のリニューアルでUIが大幅に変更され、今までできたことができなくなったり、ところどころでイライラさせられる挙動に出会ったりと、利用満足度が大幅に低下してしまいました。

ベータ版だから仕方ないとは思いつつ、変化の兆しが見えないことに業を煮やした私は、いちユーザビリティエンジニアとして意見を送ってやろう!と思いたったのでした。

 

問い合わせフォームが見つからない

「さて、『問い合わせフォーム』はどこだろう?」と思って、Yahooカレンダーのヘルプをクリックした直後のページがこちらです。

パッと見、問い合わせフォームは見当たりません。

「ああ、ないんだ…。最近そういうサイト多いし。」

そう思って仕方なく、Twitterで「Yahoo Japan」と検索したところ、出てきた@Yahoo_CSというアカウントに@返信で以下の内容を伝えたのでした。

 

問い合わせフォーム、実はここにありました…

数分後、Yahoo_CSさんから返ってきた返事がこちらです。

えっ?問い合わせフォームがあるって!?

リンクを確認したところ、下のような状態でした。

個別のQ&Aに入った後、最下部の「はい」「いいえ」の「いいえ」を選択してやっと問い合わせフォームのあるページに行くことができるのです。

 

うーん、初めて見ましたがどうなんでしょう、このギミック…。

 

確かに個別のヘルプを見てもわからないことに関しては、これでもフォームまでたどりつくかもしれません。しかし、意見や提案を送ろうとしたり、自分で情報を探すことが不慣れな人にとっては気付きにくいデザインだと感じました。

 

そのころ、使いやすいと言われるサイトでは

参考として、他のサイトの例も見ておきましょう。

『Amazon』は、トップページ最下部に、「カスタマーサービスに連絡」というわかりやすいリンクを設置してくれています。

『クックパッド』は、トップページ最下部に、大きな「ご意見フォーム」を用意してくれています。リンクではなく、フォームを直に置いているところが素敵ですね。

どちらも、ユーザビリティに定評のあるサイトですが、こうしてユーザーの意見にしっかり対応しようという態度が見えるのが素晴らしいと思います。

 

窓口を隠していたら、状況はいつまでも変わらない

「フリーフォームからの問い合わせは、なるべくさせたくないんだよね」というサイト運営者の言い分もよくわかります。場合によっては、対応工数が莫大になりますし、厳しい意見が寄せられることも多いでしょう。

しかしそこで本当に行うべきなのは、「問い合わせ窓口を奥深くに隠すこと」ではなくて、「そもそも問い合わせが出ないようなサイトを作ること」ではありませんか?根本的な解決にはならない手段を取り続けるサイトには、ユーザーはいつか愛想をつかすのではと思います。

 

問い合わせ窓口からの様々な意見は、サービス改善のための貴重なヒントです。

 

問い合わせ数を減らしたいのであれば、そこであえて問い合わせフォームを前面に出すことも、長期的な視点から有効だと私は考えています。先の例のように、ユーザーと真摯に向き合う姿勢を示してくれるサービスが、今後も増えることを願っています。

 

追記

その後のYahooカレンダー、いくつか書いたクレームの「2番」について、早速修正されているのを確認しました。素早いご対応、ありがとうございました。

 

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