インターネットサービスごとの利用率、年齢別比較
利用者の年代によりインターネットの使い方に大きな違いがあるということは容易に見当がつく。では具体的にはどのような違いがあるのだろうか。このグラフではインターネットのサービス利用項目ごとに利用率を表示したものであり、横軸には年齢が示されている。回答者は各世帯の構成員それぞれの中で、過去一年間にパソコンまたは携帯電話からのインターネット利用経験のある者である。

どの項目もおよそ20代~30代にピークを持つ山の形をしたグラフになっている。

10代や20代で利用率のピークを迎える項目には
□デジタルコンテンツの入手,聴取
□動画投稿サイト
□オンラインゲーム
□掲示板,チャット
□SNS
といったものがあり、どれもエンターテイメント寄りの利用であることがうかがえる。

それとは変わって、30代以降にピークを持つ項目は以下である。
□メール送受信
□個人や企業・政府のホームページ,ブログ閲覧
□商品・サービスの購入・取引
□地図,乗換案内
□ネットオークション
□アンケート回答
より仕事や実生活に即したサービスの利用率が高くなっている。

変則的な山の形となったのは「地図, 乗換案内」の利用率である(明るいオレンジの折れ線)。他の項目がピーク年代以降で急に利用率が低下するのに対して、「地図, 乗換案内」に関しては30代でピーク(利用率40%)を迎えた後も利用率が高くキープされ、シニアの間でも使用される割合は比較的高くなっている。

インターネット利用はパソコン派?携帯派?
近頃のニュースによると、インターネットの利用端末の主流がパソコンからスマートフォンなどのモバイル端末に取って代わられる時代が近づいているようだ。
今現在でシニア層にその傾向はみられるだろうか?

以下のグラフは、65歳以上の男女について、過去1年間に利用したサービスをパソコン・携帯電話別にまとめたものである。

利用が集中したのは以下の項目である。
□メール送受信
□個人や企業・政府のホームページ,ブログ閲覧
□地図・乗換案内
□商品・サービスの購入・取引

ここに表示したすべての項目に関して、パソコン・携帯ともに男性の方が利用率が高い。また男女共に、ほとんどの項目で利用率はパソコンが携帯を上回っている。

携帯電話からの利用率がパソコンからのそれを上回ったのは、女性の「メール送受信」と「デジタルコンテンツの入手・聴取」であった。

「メールの送受信」は男女ともに携帯電話からの利用率が30%を越えており、比較的高い値となった。それに対して、シニア層でも利用率の高いコンテンツである「地図,乗換案内」は携帯電話からの利用率は低い値に留まり、ほとんどがパソコンからの利用であったことが判明した。

おそらく「画面サイズが小さい」「操作が難しい」といった理由が、携帯電話からのインターネット利用率の低さにつながっているのだろう。しかしスマートフォンの類ならば画面サイズは比較的大きく、操作もとても直感的であり、これらの障壁を容易に越えられるだろう。スマートフォンはビジネスマンだけのものではない。好奇心旺盛なシニア、特に新し物好きの女性に積極的におすすめしたいところだ。

データ出典
通信利用動向調査

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